Our work in Africa
Humane World for Animals tackles the root causes of animal cruelty and suffering to create permanent change. We make change at scale, advocating for policy change at all levels of government and working with companies so that they can be kinder to animals their businesses impact. We work in partnership with communities, bringing diverse expertise to the most complex issues, and doing it all with a compassionate and welcoming approach.
Our impact
We envision a world without animal cruelty, where humans and animals coexist peacefully. In Africa, we work to promote non-lethal solutions to human-wildlife conflicts, improve the lives of animals raised for food, end the illegal wildlife and captive big cat trade, advocate for a more plant-forward food system, increase access to spay/neuter services and primary veterinary care for companion animals, ending cosmetics animal testing and helping animals in disaster situations.
outside Kruger National Park have received an immunocontraceptive vaccine
have a permanent home at our sanctuary in Liberia
in South Africa have been sterilized through our Healthy Pets, Healthier Communities initiative
Latest News
変化する化学物質や医薬品のグローバルなテストガイドライン
経済協力開発機構における国際動物保護委員会 (International Council on Animal Protection in OECD, ICAPO) と医薬品プログラムにおける国際動物保護委員会 (International Council on Animal Protection in Pharmaceutical Programmes, ICAPP) は、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル (Humane Society International, HSI) を含む動物保護団体が、 経済協力開発機構 (Organization for Economic Cooperation and Development, OECD) 、 医薬品規制調和国際会議 (International Conference on Harmonization, ICH) や 動物用医薬品の承認審査資料の調和に関する国際協力会議
美しさのために失明させられるウサギたち
ウサギは、世界中で化粧品の動物実験の代名詞となっており、動物実験をしていない化粧品を示す表示で最も使われているイメージです。ウサギは、モルモット、ラットやマウス等と共に、未だに消費者製品の眼や皮膚の試験に幅広く使われており、化粧品産業のために計り知れない苦痛を強いられています。 研究施設での飼養管理 研究施設での生活を強いられている多くの動物たちと同じように、動物実験で使われるウサギは自然の行動を表現できる機会を与えられていません。野生のウサギは、巣穴に大規模な集団で生活しています。ウサギはシャイで敏感な動物であり、日中はほとんど地中の暗がりで休んでおり、夜に食べ物を探すために活動します。元々夜行性の動物であるため、ウサギは光に敏感です。さらに、ウサギは鋭い聴覚を有しており、これにより捕食動物を察知します。 研究施設での生活環境は、自然の環境からはかけ離れたものです。多くの場合、研究施設のウサギは、何もないケージで各個体が隔離された状態で飼育されており、十分なスペースや環境エンリッチメントが与えられないまま、寂しく退屈な生活を強いられています。さらに、逃れられないまぶしい人工的な照明や、金属製のケージがぶつかり合う音やラジオからの大音量の音楽等の絶え間ない音等、ウサギの五感には常に過剰な付加がかかっている状態です。これら全ての要因は、敏感な動物であるウサギにストレスを与え、ストレスのため免疫が低下し、病気に感染しやすい状態を作り出します。また、金属のケージで生活するため、足に痛みや損傷が起き、これらのストレスに対処しようと自傷行為に至る場合もあります。 ウサギを使った試験 長年にわたり、ウサギは眼や皮膚のドレイズ試験において最も頻繁に使われています。これらの試験は1940年代に開発され、ウサギの眼に化学物質を点眼したり、毛を剃ったり擦りむいた皮膚に化学物質を塗布できるように、ウサギを全身の拘束具で押さえつけた状態で行われます。拘束具(固定器)を付けることにより、化学物質が及ぼす不快感を軽減しようと動物が眼や背中を触り、実験が阻害されることを防ぎます。ドレイズ試験は眼や皮膚への刺激や腐食を評価するために実施されますが、信頼性が低く、ばらつきの大きい結果が出ることで有名です。また、目の発赤、腫れ、潰瘍、さらには失明や、皮膚のひび割れや出血等を引き起こし、とても不快で苦痛を伴う試験です。 何故ウサギか? ウサギを使う背景に、科学的理由はほぼありません。ウサギを使う背景には、小さく温厚で扱いやすい動物であり、基本的な基準を満たすだけであれば飼養管理が低コストであり、繁殖のスピードが速く、迅速に新たな実験動物を生産することができる等の、実用性に関する理由がほとんどです。また、ウサギには涙管がなく、人間と異なり、涙により眼から有害物質を流し出すことができません。このような理由から、ドレイズ試験でウサギを用いることにより、より多くの化学物質への長期間の暴露が可能になります。これが、ウサギがこの試験によく使われる主な理由の一つです。 代替法 ヒトの皮膚と同等の試験ができるEpiDerm™やEpiSkin™等を用いた方法が、有効であると科学的に評価されおり、皮膚の腐食や刺激に関する動物実験を完全に代替できるとされ、受け入れられています。さらに、SkinEthicという、皮膚刺激性試験において動物を代替できる方法も承認されています。また、牛摘出角膜を用いた眼刺激性試験代替法(BCOP法)やニワトリ摘出眼球を用いた眼刺激性試験法(ICE法)も評価され、眼刺激性試験において生きた動物を代替する方法として受け入れられています。細胞ベースのフルオレセイン漏出試験法もウサギの試験を完全に代替することはできませんが、眼刺激性試験に使われる動物を大幅に削減できるような段階的戦略の一部として使えます。またつい最近、日本の科学者らがヒトの角膜の細胞を使ったインビトロの眼刺激性試験の 新たな方法を開発し、この方法も今後代替する際の新たな選択肢として期待されています。 これらのすでに活用できる代替法に加えて、動物実験の廃止を宣言した会社は、新たな試験データが必要な新規原料を回避することにより動物実験を避けることができます。このような、長い間安全に使用されている実績があり、新たな試験を全く必要としない原料は、何千も存在します。 リーピング・バニー リーピング・バニーの基準は、カットオフ期限後に完成品、原料及び調合に対して動物実験を実施したり委託したりしないこと、またカットオフ期限後に動物実験が実施された新たな原料を購入しないことを企業に誓約させ、製品とその原料が動物実験されていないことを保証するものです。化粧品を購入する際は、ぜひ製品のラベルやインターネットのウェブページにおいてリーピング・バニーのマークが表示されているものをご購入ください。 また、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナルでも、日本で購入できる動物実験をしていない化粧品ブランドの ショッピング・ガイドを公表しています。 Be Cruelty-Free 化粧品業界では多くのウサギが犠牲になっており、世界中で化粧品の動物実験を終わらせるための我々のグローバルなキャンペーンである"Be Cruelty-Free思いやりのある美しさキャンペーン"のイメージにウサギを選んだことは、少しも不思議なことではありません。Be Cruelty-Freeキャンペーンは、世界中で、ウサギやマウス、その他の動物が化粧品のために苦しんでいる現状を終わらせるための取り組みをリードしています。これらの動物たちは声を持っていませんが、 Be Cruelty-Freeの誓約に署名し、世界中で化粧品の動物実験を終わらせるために我々のキャンペーンを支援していただくことにより、彼らの代弁者となることができます。 www.hsi.org/bcfjapan
動物実験に関する科学者の発言集
約 1 世紀に渡り、医薬品や化学物質の安全性評価はげっ歯類、ウサギ、イヌやその他の動物を用いた試験に基づいてきました。動物実験は、動物にとって多大な苦痛を伴うだけではなく、時間と資源がかかり、試験が実施できる化学物質の数も限られており、ヒトの体内で化学物質がどのように作用するかに関する理解にもつながりにくく、多くの場合、実生活における人間への影響を適切に予測することができません。 現在の薬剤損耗率では、動物実験において安全・効果的と評価された医薬品の 9 割は、人間において安全ではないか、効果がないことが判明しています。人間の健康に関するニーズに効果的に対応できない上に、莫大な額の貴重な健康関連の予算と何百万匹もの動物の命を無駄にする行為です。人間以外の動物において、実験室で人工的にヒトの疾患を「モデリング」することを目的とした研究の妥当性は、科学者により疑問視され始めています。 「動物を用いた研究で化学物質に毒性がないことが示されても、その化学物質の安全性は保証できない。」 – アメリカ国家毒性プログラム バーバラ・シェーン博士 [ 1 ] 「人間を対象とした臨床試験の前の段階で治療法の候補を評価するために使われている現存する動物モデルは、多くの病状において限定的な予測力しかない。」 – アメリカ食品医薬品局 [ 2 ] 「問題は、 [ 動物実験の ] 結果が本当に意味するところがわからないということである。」 – アメリカ国立環境衛生科学研究所 ロバート・マロンポット博士 [ 3 ] 「正確かつ再現性をもって LD50 を測定できたとしても、実験動物から得た結果をヒトに当てはめることは非常に難しいため、正確な測定値に関する知識は実用上ほとんど重要性を持たない。」 – ドイツ バイエル D. ロルケ博士 [ 4 ] 「規制当局は人間の癌のリスクを予測するために動物実験を用いることを選択した。この目的を達成するために、動物実験から得たデータは、ヒトとその他の動物の生物学上の差異、暴露や統計の違い等を克服するため、あらかじめ考えられた仮定により精査されているが、これらの差異は実際には克服し難い。」 – G.B
スチュワート・オルセン議員が、カナダにおける化粧品の動物実験の実施と貿易を禁止する#BeCrueltyFreeの法案を提出
モントリオール —6 月 18 日に、キャロリン・スチュワート・オルセン議員(ニューブランズウィック、保守党)が、カナダにおける化粧品の動物実験の実施と、カナダ国外で新たに動物実験が実施された化粧品やその原料の販売を禁止する法案を提出した。 Cruelty-Free Cosmetics Act ( クルエルティー・フリー化粧品法 ) は、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル( Humane Society International, HSI )とアニマル・アライアンス・オブ・カナダ( Animal Alliance of Canada )が展開している #BeCrueltyFree カナダキャンペーンとの集中的な協議により実現したもので、 #BeCrueltyFree は、この歴史的な法案の実現に尽力したスチュワート・オルセン議員への感謝の意を表する。 スチュワート・オルセン議員は次のように述べている。「カナダにとって素晴らしい一日となりました。エシカルな美しさと、化粧品の分野おいて世界の規制と足並みを揃えることに対するカナダ政府の決意を示すことができました。これは重要な第一歩であり、夏を通して、法案の文言をさらに改善させるためにカナダの関係者と協働させていただくことを楽しみにしています。」 Be Cruelty-Free の誓約にご署名ください! HSI の研究・毒性学部門のディレクターのトロイ・サイドルは次のように述べている。「リーダーシップを持って、この進歩的な法案を支持してくださったスチュワート・オルセン議員のおかげで、カナダの動物たちにとって歴史的な一日を迎えることができました。カナダを次の化粧品の動物実験フリーの国にするために、スチュワート・オルセン議員と国内の化粧品業界と共にこの課題に取り組むことを楽しみにしています。」 アニマル・アライアンス・オブ・カナダのディレクターのリズ・ホワイトは次のように述べている。「カナダは、一番最近 #BeCrueltyFree のグローバルな動きに加わった国です。動物たちに立てた誓いを実際のアクションに反映させる必要がありますが、今回のステップはとても心躍る進展です。この法案を現実のものとするために、スチュワート・オルセン議員と業界関係者と共に取り組んでいきたいと思います。」ぜひご 支援 と アクション をお願いいたします。 化粧品の動物実験に関する状況 : ·
台湾の議員と#BeCrueltyFree台湾が協力し、 化粧品の動物実験を終わらせるための法案を提出
本日、台湾立法院(台湾の国会に相当する機関)において、王育敏議員と台湾動物虐待防止協会(#BeCrueltyFree台湾キャンペーン)の協力により、台湾で化粧品の動物実験を終わらせるための法案が提出された。本日公表された、台湾動物虐待防止協会が委託した新たな意識調査によると、台湾の消費者の69.2%が化粧品の動物実験の禁止を支持しており、76.5%が美しさのために動物を犠牲にしてはならないと考えていることが明らかになった。 欧州連合(EU)、ノルウェー、イスラエル、インド及びニュージーランド等、化粧品の動物実験を禁止する国は、世界中で増加している。 王育敏議員と#BeCrueltyFreeキャンペーンは、台湾が化粧品の動物実験を終わらせる次の国となることを願っている。本日の記者会見において、王育敏議員、台湾動物虐待防止協会と台北市愛兎協会は、東アジアにおいて初の化粧品の動物実験を禁止した国となるべく、早急に法案を可決するように政府に対して呼びかけた。 ウサギの眼に化学物質を点眼するという、眼への損傷を評価するために一般的に実施されている眼刺激性試験等、記者会見においては化粧品の動物実験の裏に潜む醜い秘密についても発信された。この残酷な試験は、ウサギの眼に痛みを伴う腫れを起こし、潰瘍や失明に至ることもある。このような動物を用いた試験においては、ほとんどの場合において鎮痛薬が利用されず、また化学物質に対する反応はヒトと他の動物では大きく異なる場合もあるので、試験結果が必ずしも人間の反応を適切に評価しているとは限らない。 王育敏議員は#BeCrueltyFree 台湾の専門家と協働し、法案を提出した。王育敏議員が提案したのは台湾の化粧品衛生管理条例(Control for Cosmetic Hygiene Act)の改正であり、国際的傾向と足並みをそろえた形で、三年間の猶予期間の後に、代替法の有無にかかわらず、化粧品の動物実験の実施と海外で新たに動物実験された化粧品の販売を禁止するものである。この内容は、欧州連合(EU)の動物実験の実施と動物実験された化粧品の販売禁止と同レベルのものであり、先月の韓国における控え目な法案を上回る。 思いやりのある美しさを実現するために、制約にご署名ください。 王育敏議員は次のように述べている。「世界最大の化粧品市場である欧州連合(EU)は、2009年に化粧品の動物実験の実施を禁止し、2013年には動物実験された化粧品の販売を禁止しました。さらに最近イスラエル、インド及びニュージーランドも同様の規制を実現しています。台湾において化粧品の動物実験に使われている福祉と権利を守るためには、このような禁止を施行しなければなりません。」 台湾動物虐待防止協会の#BeCrueltyFree台湾キャンペーンのコーディネーターであるJoy Liouは次のように述べている。「#BeCrueltyFree台湾のキャンペーンは、王育敏議員と共にこの法案を提出できることを嬉しく思っています。動物実験は使われている動物に苦痛を与え、信頼性が低く現代科学にそぐわない試験結果を生み出します。時代遅れかつ残酷な動物実験を化粧品の規制から外すことにより、台湾の消費者の保護体制を向上させることができます。化粧品の動物実験を禁止している、もしくは禁止するために取り組んでいる国の数は増加傾向にあり、世界の化粧品市場が2017年には2,650億ドルに達することが予測されていることもあり、法案が可決されれば台湾の国際競争力の向上につながると考えられています。」 「化粧品の動物実験において不必要な苦痛をこれ以上の動物に与えないためにも、この重要な法案を素早く可決するよう、台湾政府に呼びかけています。法案を進めて、台湾を東アジア初のcruelty-freeな国にしましょう!」 台北市愛兎協会の専務理事は次のように強調している。「ウサギはとても社会性のある動物で、他のウサギや動物と一緒の生活が必要です。動物実験により、ウサギたちは苦痛を強いられるのみならず、他のウサギと社会的交流を絶たれ心理的にも負担がかかります。」 台湾動物虐待防止協会とその国際的なパートナーであるヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナルは、#BeCrueltyFree 台湾キャンペーンを1年以上に渡り展開してきており、これまでに、法改正を支持するために市民の署名を着実に集め、議員や23社の化粧品企業の支持を得た。 以上 問い合わせ: 台湾: Connie.chiang@spca.org.tw, +886 2 2367-0317 イギリス: whiggins@humaneworld.org 意識調査は、全国規模でTrend Survey and Research Co. により2015年4月に実施され、サンプル数は1073名、信頼水準は95%であった(誤差の許容範囲+-3%)。
ニュージーランドがオーストラレーシア地域初の化粧品の動物実験を禁止した国となる#BeCrueltyFree キャンペーンにおいて節目となる出来事
ウェリントン — # BeCrueltyFree ニュージーランドの 2 年間に渡るキャンペーンの末、ニュージーランドは増加する、残酷な化粧品の動物実験を禁止している進歩的な国の仲間入りに向けて、大きな一歩を踏み出した。ニュージーランド緑の党のモージョ・メーザーズ議員により提案された動物福祉法の改正案に近い法改正が可決され、ニュージーランド国内で化粧品の動物実験が二度と行われてほしくないというニュージーランドの消費者や化粧品企業の決断が反映された形となった。 この動物福祉にとって節目となる出来事に、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル (Humane Society International, HSI) 、 New Zealand Anti-Vivisection Society 及び Helping You Help Animals により率いられている #BeCrueltyFree ニュージーランドキャンペーンが大きく貢献した 。 #BeCrueltyFree キャンペーンはメーザーズ議員と密接に協力し合い、ラッシュ、アンティポディース、 Wendyl’s や Kester Black 等の複数の化粧品企業や、ミシェル・ラングストーン ( テレビドラマ「 The Almighty Johnsons 」 ) 、 Sam
自閉症に関するトランスレーショナルリサーチは、信頼性の低い動物モデルが原因で遅れていると、「Biological Psychiatry」誌掲載の新たな論文が指摘
神経科学の権威で自閉症が専門のAlysson Muotri教授によると、自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する理解や治療法の開発は、信頼性の低い動物モデルが原因で遅れており、「シャーレ内のヒト疾患(human-disease-in-a-dish)」等の最先端の研究技術への代替により恩恵を受ける分野である。 ASD は世界的にみても重大な健康問題であり、近年では、実験室において遺伝子組み換えマウス等の動物で人工的に症状を作り出して実施する研究が盛んであり、40年以上もの間研究が行われ続けてきた。それにもかかわらず、有効な治療法は発見されていない。「Biological Psychiatry」 という学術誌に掲載された論文において、Muotri 教授は、患者の組織の遺伝子情報の解読や人間の脳細胞培養の高度な技術等、近年の21世紀の技術開発が、より適切なヒトモデルによってASDの基礎病理を解明する絶好の機会を作り出すと説明している。 Muotri教授は次のように述べている。「自閉症は多因子性のヒトの状態で、意義のある精度でマウスやサル等でこれを再現することは非常に困難である。自閉症の解明の進展を加速するために、今まで実施されてきたこの障害の研究方法からパラダイムを転換する時がきており、21世紀のヒト生物学を基盤としたモデルやツールに投資しなければならない。」 「動物を用いた研究では、ただでさえ遺伝的多様性のある疾患を、病態生理学上や医薬品に対する反応にあらわれる種特有の差異に加え、マウスの生物学的、神経学的、遺伝子的な構造という不明瞭なレンズを通して見ている状況になってしまう。自閉症を連想させる症状の幾つかをマウスで再現することは可能だが、ヒトの疾患のモデルとしては、この状況は不十分である。」 「しかし、近年の科学の進歩により、症状を適切な種、つまりヒトにおいて研究することができ、各患者固有のASDのために個別に薬を開発するという期待は現実味を帯びてきている。このようなことができれば、自閉症の研究を次の段階に進めることができ、過去40年間で目の当たりにした医療の進歩の速度をはるかに凌駕する可能性がある。」 実験動物の擁護者になり、ご支援をお願いします. Muotri教授は、「歯の妖精プロジェクト(Tooth Fairy Project)」 というカルフォルニア大学における画期的な研究を指揮している。この研究では、自閉症の子どもたちの家族により寄付してもらった乳歯から幹細胞を抽出し、実験室で観察できるように、これらを完全に機能する脳細胞(ニューロン)に再プログラミングしている。これらの脳細胞には、それぞれの子どもたち固有の異常が現れ、各患者に現れる特定の病状のためにあつらえられた治療につながる可能性もある。「歯の妖精プロジェクト」には、現在3,500以上のASDの子どもを持つ家族が参加しており、遺伝子の解読により、自閉症に関連しているヒト遺伝子がすでに新たに5つ特定された。 この研究が進めば、自閉症の最も一般的な形態を理解するためのブレイクスルーとなることをMuotri教授は予見している。様々な種類の自閉症に共通する脳細胞の分子経路や細胞経路を解明し、創薬のための新たな標的を発見するという形でなされる。ASDの遺伝的、環境的な潜在要因が不明であるため、このような進め方が必要であると考える。 Muotri 教授は、脳研究の展望に変化をもたらしている科学や生物工学の最先端の発展について説明している。これらには、マイクロチップ上の3Dのヒトの「ミニ脳」のモデルや、細胞培養によるヒトの超小型神経回路等が含まれる。これらの最新の細胞モデルにが、ヒトの大脳皮質の発達、疾患モデルや創薬に関する機能的研究を促進させる。 ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International, HSI)は毒性学や生命科学におけるヒト生物学を基盤とした研究の発展の促進をリードする団体である。神経学者であり生理学者でもある、HSIの上級科学アドバイザーのジル・ラングリー博士は、次のように述べている。「医学研究全体において研究の成功率を向上させるべきであり、このためには研究のパラダイムを現代化する必要がある。研究の概念的枠組みを根本的に再検討するべきであり、時代遅れで不自然かつ人工的な動物モデルから離れ、ヒトへの影響をより直接的かつ適切に研究できるヒト生物学を基盤とした高度な技術の開発への資金提供を優先させるべきである。21世紀の考え方を応用することにより、化学物質や製品の安全性試験に対する我々のアプローチはすでに変革されつつあり、疾患の研究においてもこれを徹底的に活用することにより、同様に広範囲に及ぶプラスの影響が期待できる。」 概要: • 自閉症スペクトラム障害は、重篤かつ生涯に及ぶ発達障害である。症状には、コミュニケーションや社会化の困難や、常同行動等が含まれる。 • 動物モデルはよくても、複雑なヒトの疾患のほんの幾つかの側面しか再現できず、ASDにおいては、これは特に問題である。幾つかのノックアウトマウスのモデルでASDのような行動が欠如していることは、遺伝的背景や、免疫機構、神経回路において、ヒトとマウスには種固有の差異があることを反映している。マウスにおいては、遺伝子の突然変異が社会的行動を阻害するが、これらのほとんどがASDに直接関連していないと考えられている。反対に、患者にみられる多くのASDの突然変異はマウスには影響がないものであったり、ヒトの疾患とは異なる症状につながる。 • 近交系マウスに比べると進化上の関係性が近いため、非ヒト霊長類もASDを理解するために用いられている。最近の研究ではマカクザルに(ASDの特定の種類でみられる)突然変異遺伝子を挿入する研究等が行われている。このような新たな動物実験からメカニズムに関する理解は生まれていないが、新たな知見が生まれても、ヒトの脳が遺伝子発現をコントロールする方法には、他の種にみられない固有の要素があるため、意義のある結果となるとは限らない。 問い合わせ: アメリカ: Raúl Arce-Contreras, rcontreras@humaneworld.org, +1 301-721-6440 欧州連合: Wendy Higgins, whiggins@humaneworld.org, +44 (0)7989
国会議員を対象に「思いやりのある美しさパーティー」を開催 ~ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル#BeCrueltyFreeによる”動物実験してないコスメのお試し会”開催報告~
ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International, HSI)が、参加者に自由にcruelty-freeな(動物に苦痛を与えない)化粧品を試してもらい、動物実験してない化粧品を普及するために、「思いやりのある美しさパーティー」を東京において開催した。イベントは、国会議員やメディア関係者、動物保護団体関係者等で賑わいをみせた。参加者は、イベントに協賛したラッシュジャパンやミス・アプリコットや、その他動物実験をしていないブランドのザ・ボディショップ(株式会社イオンフォレスト)、ロゴナ(株式会社ロゴナジャパン)、ハーロウ! バーム(株式会社ディープ・フィールド・ジャパン)などのcruelty-freeな化粧品の無料サンプルを満喫した。国会議員や議員秘書らは、ブースにおいて動物実験していない素晴らしい化粧品を間近で体験し、最新の世界各国の規制や、インドやイスラエルなど既に化粧品の動物実験を禁止している国の状況について、#BeCrueltyFreeのキャンペーン担当者からの講演で知識を深めた。HSIの#BeCrueltyFreeジャパンの山﨑佐季子は次のように述べている。「日本発のcruelty-freeな化粧品パーティーを開催できとても楽しかったです。日本においても、ぜひ政治家やその他関係者に、化粧品の動物実験を終わらせるという課題について協議していただければと思っています。多くの国会議員の皆様にとって、cruelty-freeな化粧品を試し、cruelty-freeな企業と、動物実験をせずに美容製品を製造することの倫理的な意義や安全性に関するメリットについて話を聞くことは初めてだったと思います。化粧品の動物実験は既にEU、イスラエル、インドで禁止されており、オーストラリア、ブラジル、ニュージーランド、台湾及びアメリカで禁止の法案が検討されている中、日本の政治家を巻き込んで、日本においても禁止について動き出す絶好の機会であったと考えています。」株式会社ラッシュジャパンのチャリティー・キャンペーン担当の丸田千果は次のように述べている。「ラッシュは創業当時から、製造過程の全てにおいて動物実験を行わずに、フレッシュでオーガニックな野菜や果物を使い手作りしたバスアイテムやスキンケア商品を提案しています。2012年には動物実験廃止のため、科学的により優れた代替法開発の普及を促すためにラッシュプライズをUKで設立しました。今年度のラッシュプライズの授賞式には、アフリカやアジア、その他多くの国から受賞者がおり、ヨーロッパで始まった動物実験廃止の動きが世界各地に広がっていることを強く感じました。日本では、化粧品のために動物実験が行われていること自体の認知がまだまだ低いため、この#BeCrueltyFreeジャパンのイベントは、動物実験をしていない化粧品を実際に目にしていただく貴重な機会であったと思うとともに、日本も早く世界の流れに追いつきたいと思います。」株式会社ミス・アプリコットの松原香苗代表取締役も次のように述べている。「『地球と、そこに住むすべての命を大切にしたい』ミス・アプリコットは、そんな想いから1989年に誕生した国産ナチュラルコスメで、今年で25周年を迎えました。設立当初から、倫理的にも問題がある動物実験をせず、今後も動物実験をしません。また、動物由来成分を使っていません。そのかわりに地域の自立を促すナチュラルで環境に優しい原料を可能な限り、使っています。そういった商品を求める日本の消費者のニーズは今後も増えていくと思います。ヨーロッパなど他国では既に一般常識となっている化粧品の動物実験への法的禁止が、日本でも早く実現される事を願っています。」化粧品の動物実験に関する各国の状況: 化粧品の動物実験は欧州連合の28カ国とノルウェー、イスラエルとインドにおいて法的に禁止されており、オーストラリア、ブラジル、ニュージーランド、台湾及びアメリカにおいて法案が検討されている。 2014年6月に、中国において化粧品の規制が改正され、中国国内で製造された一般化粧品に対する動物実験の要件が廃止された。 日本の法令では、一般化粧品については特段動物実験が義務付けられておらず、また禁止もされていない。したがって、現行の法令のもとでは、企業は動物実験を実施することを選択できるようになっている。新規の防腐剤やUV吸収材等、特定の新規の化学物質を用いる場合や、薬用化粧品(医薬部外品)において新たな原料を使う際等には、動物実験が求められている。 日本においても、動物実験を終わらせることに対する消費者の支持は増加し続けている。現在までに、何百もの消費者が、支援を表明するために#BeCrueltyFreeの誓約に署名しており、ラッシュと日本国内の動物保護団体らとパートナーシップでHSIが実施した意識調査においては、9割近くが、化粧品企業に動物実験を必要とする原料を使ってほしくないと考えていることが明らかになった。 日本においても多くのcruelty-freeの美容ブランドが路面店やインターネットで提供されている。ブランドのリストはこ ちらからダウンロードできる。 日本の消費者は、オンラインの Be Cruelty-Freeの誓約に署名することにより、化粧品の動物実験を終わらせることへの支持を表明することができる。 問い合わせ:HSI 日本担当者: 東さちこ, 070-5584-9546, sazuma@humaneworld.org (日本語対応のみ) 山﨑佐季子, syamazaki@humaneworld.org注釈Be Cruelty-Freeジャパンは、Be Cruelty-Free思いやりのある美しさキャンペーンという化粧品の動物実験を終わらせるための世界最大規模のキャンペーンの一部です。このキャンペーンはオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、インド、韓国、ニュージーランド、ロシア及び台湾で展開されており、Be Cruelty-Free USAは、Humane Society of the United States により展開されています。ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(Humane Society International, HSI) 及びそのパートナー団体は、世界最大級の動物保護団体です。HSI は20年近くにわたり、科学、アドボカシ―、教育及び実践プログラムを通して全ての動物の保護に取り組んできました。「世界中の動物に畏敬の念を示し、動物虐待に立ち向かう」ウェブサイト― hsi.org/becrueltyfree
動物実験の規制の現代化に関する韓国の提案を歓迎 - しかし、禁止に向けてはさらなる取り組みが必要
ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル (Humane Society International, HSI) の #BeCrueltyFree 思いやりのある美しさキャンペーンは、多くの動物実験に関する提案が盛り込まれた韓国農林畜産食品部の動物福祉に関する五ヵ年計画案を歓迎した。しかし、 #BeCrueltyFree キャンペーンは、完成品と原料双方を含む化粧品の動物実験の完全な禁止を求めて、韓国政府に働き掛けを続ける予定である。 計画は、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル、 Korea Animal Rights Advocates(KARA) やその他の関係者による、規制の現代化を求める数年間におよぶ国内におけるロビー活動の末公表された。計画には、たばこやアルコール等の分野の毒性試験における動物実験の禁止や、すでに代替法の存在する試験における代替法の使用の義務付けや、化粧品の完成品と原料の双方の動物実験の段階的な禁止等の提案が盛り込まれている。 しかし、盛り込まれている提案はいずれも合意が形成されておらず、この後、食品医薬品安全処、教育部及び未来創造科学部により検討されたものが最終版となる。また、韓国では化粧品の完成品に対する動物実験は実質廃止されていること、原料に対する動物実験の禁止についてタイムラインが示されていないこと、動物を使用しない代替法の存在が禁止の条件となるのかが不明瞭であること等、提案された化粧品の動物実験の禁止の効果については疑問が残る状態である。 HSI の #BeCrueltyFree キャンペーン・ディレクターのクレア・マンスフィールドは次のように述べている。「農林畜産食品部の五ヵ年計画は大きな進歩であり、ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナルの、代替法に対する予算の増加と毒性学試験における代替法の使用を求めるための数年間に及ぶロビー活動が実際に効果を及ぼし始めていることを示すできごとであると思います。韓国における化粧品の完成品に対する動物実験の禁止は重要であり、我々の勝利を象徴するようなできごとでありますが、中国市場で販売するための動物実験以外、化粧品の完成品に対する動物実験は、世界各国の化粧品業界において 10 年以上前から行われていないため、これによって動物の命が救われることはほとんどないでしょう。 必要なのは、 HSI が取り組んでいるような化粧品の原料に対する動物実験の禁止です。原料に対する動物実験こそが多くの動物の犠牲を伴う部分です。提案された禁止について正式な合意が形成でき、重要な化粧品の原料に対する動物実験の禁止が成立し、これらができる限り早い段階で施行されるよう、 HSI は農林畜産食品部や食品医薬品安全処に働きかけています。」 韓国の化粧品業界も HSI と同様の懸念を示している。 Daily Cosmetic journal において、韓国化粧品協会は、完成品に対する動物実験の禁止の効果は限られたものとなるとし、次のように説明している。「加盟企業を対象に、化粧品の動物実験に関するアンケート調査を実施した。調査対象の内 106 社が化粧品の動物実験を実施していないと回答した。」
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